『強いもの磨き』と『新しい』④
前回(強いもの磨きと新しい③)で、『3年以内に取り入れた新商品や新規取引先の売上が全体の売上の○%を占めるか』を必ず算出し、過去のデータ等と比較して自社の革新のスピードを把握した上で、次年度に生かすことが重要であると述べました。今回は、どう生かしていくのかについて、考えていきたいと思います。
まず『新しい』のための既存商品の見直しがあります。実はこれが意外な落とし穴なのです。一般的に『新しい』というと、今まで全く世の中に存在しなかったものをイメージしがちなのですが、そうではありません。世の中にすでに存在しているものでも、自社で新たに扱うようになれば、それは『新しい』のです。
品質や機能、色、デザイン、サービスの見直し・付加・削除の検討をしてみて下さい。過去のクレームにも目を向けてみましょう。大きなヒントがあるかもしれません。さらに現在の商品やサービスの『周辺』分野も考えてみましょう。こうした視点での既存商品の用途開発は、様々な面でメリットも大きいので、ぜひ研究してみて下さい。
次に得意先についてです。既存の占有率(シェア)を把握した上で、新規開拓を従来のエリア内に限定するか、または周辺エリアへ攻め込むのかを決定します。それと同時に販売方法(店頭、訪問、展示、配置、媒体)の変更や組み合わせも検討します。販売チャネルの見直しにも着手してみましょう。
しかし、これだけでは十分な成果が見込まれないことが多いのも事実です。上記に併せ、数年かけて新事業に取り組む、場合によってはM&Aで他社に取り込んだり、海外進出を行ったりといった戦略的な取組みが必要になります。他にも他社・他業種との共同開発や連携等、打つ手は様々です。
こうした活動のすべてのベースになるのは、情報です。これについては、また改めて述べたいと思います。
上記のように『新しい○○』を追求していく訳ですが、つい『儲かりそうなものなら何でも』という姿勢になりがちです。これはいけません。原点は、経営理念に立脚した『事業分野規定』です。ここを逸脱すると、持っているノウハウや資源が生かせない、既存事業との相乗効果が出ない、取り組んだだけで 残ったのは損失のみとなります。
『事業分野規定の明文化』は、成功と成長の可能性を左右するものといえます。足元を固めて、自社の『新しい』を追求しましょう。
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