営業マンのスキルアップ⑥
前回、「成功率」について述べました。その中で、「来てや」つまり、来=き:(聞き出す、聴く、理解する)、て:(提案する、申し込む)、や:(約束する、合意する)を意識して確実に実行することが大切であることを説明しました。前回の「き」に続き、今回は「て」について述べてまいります。
ニーズの内容と、そのテーマの重要性が掴めた段階で提案に入ります。提案は「商品提案」と「行動提案」に大きく分けられます。「商品提案」は「売りたいもの、買っていただきたいもの」の提案であり、「行動提案」は「やりたいこと、やっていただきたいこと」の提案となります。
「商品提案」はその場ですぐできる場合もありますが、多くの場合お客様のニーズを一旦持ち帰って、後日改めて提案することになります。「商品提案」で気をつける点は、単に商品の仕様や性能を説明するのでなく、自社の商品やサービスがお客様にとってどのような利点があるのかを整理し、利点で語ることが大切です。この利点の訴求力はき(聞き出し力)にかかっています。またそこに自社の強みを十分に織り込み、成約に確実につなげる必要があります。そのためには営業マンには、自社の強みを常にしっかり認識してもらわなければなりません。強みとしては、企業力(歴史、実績、業界でのポジション、組織力など)、ブランド力(自社や自社商品の知名度や信頼度など)、商品力(性能、デザイン、特徴、品揃えなど)、生産供給力(生産力と供給体制、仕入れ力など)、品質力(品質管理部門の存在と機能、品質管理システムなど)、納品力(商品提供のスピードやエリアなど)、サービス力(アフターサービス、情報提供力など)が挙げられます。
もう一方の「行動提案」は基本的には訪問の都度、毎回行わなくてはなりません。内容としては「パンフレットを読んでいただきたい」「社長に会わせていただきたい」「プレゼンテーションをさせていただきたい」などがあります。
しかし、「商品提案」や「行動提案」がすんなりお客様に受け入れられる場合ばかりではありません。当然ですが反論されることもあります。その時は必ずき:(聞き出す、聴く、理解する)に戻って下さい。ここで理解するべきすることは、反論の理由や背景が何であるかです。例えば「その商品はいらない」と言われたのならば、「何がネックなのか、どこが気に召さないのか」を聴き出して、次の「て」を狙います。「今は検討の時期ではない」⇒「その理由は何か、いつであれば良いのか」、「高い」⇒「どこの何と比べているのか、予算は決まっているのか、それはいくらなのか」という具合です。高いと言われてすぐ値引きしないことも大切です。
このように落ち着いて「き⇒て⇒反論⇒き⇒て」を繰り返します。この反論対処法もトレーニングで身につけることが重要です。次回はや:(約束する、合意する)についてお話します。
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