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2008年6月

営業マンのスキルアップ⑥

 前回、「成功率」について述べました。その中で、「来てや」つまり、来=:(聞き出す、聴く、理解する)、:(提案する、申し込む)、:(約束する、合意する)を意識して確実に実行することが大切であることを説明しました。前回の「き」に続き、今回は「て」について述べてまいります。

 ニーズの内容と、そのテーマの重要性が掴めた段階で提案に入ります。提案は「商品提案」と「行動提案」に大きく分けられます。「商品提案」は「売りたいもの、買っていただきたいもの」の提案であり、「行動提案」は「やりたいこと、やっていただきたいこと」の提案となります。

 「商品提案」はその場ですぐできる場合もありますが、多くの場合お客様のニーズを一旦持ち帰って、後日改めて提案することになります。「商品提案」で気をつける点は、単に商品の仕様や性能を説明するのでなく、自社の商品やサービスがお客様にとってどのような利点があるのかを整理し、利点で語ることが大切です。この利点の訴求力は(聞き出し力)にかかっています。またそこに自社の強みを十分に織り込み、成約に確実につなげる必要があります。そのためには営業マンには、自社の強みを常にしっかり認識してもらわなければなりません。強みとしては、企業力(歴史、実績、業界でのポジション、組織力など)、ブランド力(自社や自社商品の知名度や信頼度など)、商品力(性能、デザイン、特徴、品揃えなど)、生産供給力(生産力と供給体制、仕入れ力など)、品質力(品質管理部門の存在と機能、品質管理システムなど)、納品力(商品提供のスピードやエリアなど)、サービス力(アフターサービス、情報提供力など)が挙げられます。

 もう一方の「行動提案」は基本的には訪問の都度、毎回行わなくてはなりません。内容としては「パンフレットを読んでいただきたい」「社長に会わせていただきたい」「プレゼンテーションをさせていただきたい」などがあります。

 しかし、「商品提案」や「行動提案」がすんなりお客様に受け入れられる場合ばかりではありません。当然ですが反論されることもあります。その時は必ず:(聞き出す、聴く、理解する)に戻って下さい。ここで理解するべきすることは、反論の理由や背景が何であるかです。例えば「その商品はいらない」と言われたのならば、「何がネックなのか、どこが気に召さないのか」を聴き出して、次の「て」を狙います。「今は検討の時期ではない」⇒「その理由は何か、いつであれば良いのか」、「高い」⇒「どこの何と比べているのか、予算は決まっているのか、それはいくらなのか」という具合です。高いと言われてすぐ値引きしないことも大切です。

 このように落ち着いて「き⇒て⇒反論⇒き⇒て」を繰り返します。この反論対処法もトレーニングで身につけることが重要です。次回は:(約束する、合意する)についてお話します。

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営業マンのスキルアップ⑤

 今回は営業の「成功率」について考えます。

 成功率を高めるポイントは「客先で何をするのか」です。それは「(ニーズを)聞き出す」「提案する」「約束する」の3つです。私はそれぞれの言葉の頭の一文字をとって「来てや」の実行と言っています。「お客様や注文がたくさん来てや!(笑)」のイメージです。来=:(聞き出す、聴く、理解する)、:(提案する、申し込む)、:(約束する、合意する)の意味です。

 ぜひ、この「来てや」を営業部全体の共通語として定着させて見て下さい。報・連・相も、同行時も、会議も、日報も、皆で意識して使います。共通語として使用するだけでも成果ははっきり出てきます。『き・て・や』自体はあまりにも当たり前のことですが、この3つをどんな訪問時にも、たとえそれがたった3分の飛び込み訪問であっても、1~2時間の着座商談の時も必ず意識して実行します。

 「来てや」の中でも特に「来」がポイントです。「ニーズの聞き出し」に営業活動の成否の60~70%がかかっています。そのため、商談の中でもここに充分な時間をかけます。また効果的な「来」は、準備の良し悪しで決まります。  

 準備は大きく分けて「訪問前リサーチ」と「訪問時サーベイ」になります。「訪問前リサーチ」は、例えば新規訪問時に訪問先のホームページや会社案内、製品カタログ、業界紙等から情報を集めニーズの仮説を立てます。仮説は最低5~6つは用意して下さい。ニーズの仮説立案は、これも私の造語ですが「このキウリは下へ強く」で考えます。

 :困っていること、

 :望んでいること、この2つがニーズです。

そして、

 :企画、機能

 :売上金額(数量×単価で要素毎考える)

 :利幅

 :配送(納期)

 :新商品、新規開拓

 :棚割り(売り場)

 :エリア

 :付く(同行営業等)

 :容器(デザイン)、容量

 :クレーム

 の要素で考えて仮説を書き出していきます。訪問予定先の情報が全く手に入らない場合でも、業界の動きやライバルの情報等を踏まえて、考えてみて下さい。それでもダメな場合は、「訪問時サーベイ」に切り替えます。

 これは、訪問先に入る前の30秒くらいで観察できるもの、また目に入ってくる付くものから立案を試みます。(駐車場の台数、玄関に飾られている経営理念、ISO認証の掲示等)

 ニーズの聞き出す際には、一旦断られても1つでも2つでも相手から話を聞かせてもらう努力をすることが大切です。会話として成立するには最低3分間は必要といわれています。その間には1つ2つのニーズは分かるはずです。ただし、「くどい、しつこい」と思われないようにこれを実行するには、ブリッジトークや自己紹介の仕方も含めてトレーニングが必要です。ロールプレイング等でしっかり身に付けてください。次回は「来てや」のうち、「て」について述べます。

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営業マンのスキルアップ④

 前回お話した数(訪問件数)と重要なものが「行動目標値」です。一般的に結果目標の「売上額」や「粗利額」を掲げていても、そのプロセスである「行動目標値」を明確にしているところは意外なほど少ないのが現実です。良い結果のバックにはきちんとしたプロセスがあります。「行動目標値」には「訪問件数」「面談人数」「決済権者面談回数」「見積り件数」「飛び込み訪問件数」等が考えられます。これも組み合わせて複数もつことが望ましいと思います。

 そして「行動計画」です。基本は「顧客と会っている時間」を増やし、「会っていない時間」を減らすことです。「会っていない時間」で代表的なものは「移動時間」と「事務処理の時間」です。移動時間の効率を上げるには、お客様と会社の直線往復を避け、行った先近くの顧客へ出来る限り訪問し、会うまたは顔出しだけでもしてきます。これを心がけて実践している営業マンと直線往復している場合では、件数で3倍の差がつきます。当然、業績にも大きな差となって現れます。

 「事務処理」についても考えなければなりません。近年、お客様からの要望も複雑化し、またクレームも増える傾向にあるため、営業マンはこの対応に多く時間をとられています。ITの活用やフォーマットの整備、上司からの指導、社内のバックアップ体制の確立等が必要不可欠になります。それによって「顧客と会っている時間」を増やしていくのです。

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営業マンのスキルアップ③

 前回は営業マンが使命感を正しく持つことがスタートであると述べました。今回は実際の業績向上についてお話をすすめます。

 営業の業績は「訪問や商談の回数 × 訪問や商談の成功率」で決まります。当たり前のことですが「数×率」です。

 まず「数」ですが、これが増えていれば、商談の席には着いているということであり、逆にこれが減っていれば、それだけ顧客との接点が減っていることになります。その分は「率」つまり営業スキルでカバーしているとか、メールで対応しているかもしれません。しかし顧客との接点の減少は、いずれ必ず業績に影響が出てきます。率」にあぐらをかいて業績が伸びなくなったり、不安定になったりする。。これはベテラン社員によく見かけるパターンです。また相手の意思決定者は、感情を持った「人」であることを考慮すれば、メールや電話でのコミュニケーションには限界があります。ある業界トップクラスの営業成績を上げている方の「業績を上げたければ訪問を増やせ」という言葉に、部下の営業マンが「もっと他に良い方法がありませんか?」と尋ねたところ、その答えは「あったら教えてくれ、私もそうする」だったそうです。このやりとりからも、業績を上げるにはまず「数」が基本中の基本であることがお分かりいただけると思います。

 次回は数(訪問件数)と並んで大切なものについて、お話しいたします。

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